はじめに
楽天ポイント運用サービスは、お得に投資体験ができる人気サービスです。中でもアクティブコースは、より積極的な運用を目指す投資スタイルで、潜在的に高いリターンが期待できます。しかしながら、リスクも高いため、投資の経験や目的に応じて慎重に選択する必要があります。本記事では、楽天ポイント運用のアクティブコースについて、その特徴やメリット、デメリット、活用方法などを多角的に解説していきます。
楽天ポイント運用アクティブコースとは
楽天ポイント運用には、アクティブコースとバランスコースの2つのコースがあります。アクティブコースは、株式重視の投資スタイルで、より積極的な運用を目指すコースです。
基本的な仕組み
アクティブコースでは、楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)の基準価額の値動きを原則反映して運用ポイント数が増減します。この投資信託は、株式70%、債券30%の配分で分散投資を行うため、日々の値動きが大きくなる傾向があります。
具体的には、株式市況が上昇すれば運用ポイント数が増え、下落すれば減少するという仕組みです。したがって、アクティブコースは潜在的に高いリターンが期待できる一方で、リスクも高くなります。
メリット
アクティブコースのメリットは、以下の3点が挙げられます。
- 株式投資による高いリターン獲得が期待できる
- 投資の疑似体験ができる
- 少額から始められる(100ポイントから可能)
実際の投資と同様に、市況に応じて運用ポイント数が増減するため、リアルな投資体験ができます。また、手数料は発生しないため、低コストで投資の疑似体験ができるのが大きな魅力です。
デメリット
一方で、アクティブコースには以下のようなデメリットもあります。
- 株価変動に伴う大きなリスクがある
- 期間限定ポイントは使えない
- 長期的な資産形成には適さない
株式市況の下落によって、運用ポイント数が大きく減少する可能性があります。また、ポイント運用は本格的な投資とは異なり、長期的な資産形成には向いていないと言えます。
アクティブコースの活用方法
アクティブコースを有効に活用するためには、いくつかのポイントがあります。
株価が低い時にポイントを追加する
アクティブコースは株式市況と連動しているため、株価が低い時にポイントを追加すると、平均購入価格が下がる効果が期待できます。定期的に追加を行うことで、コスト平均法による効果的な運用が可能になります。
ただし、ポイント追加から実際の価格反映までに2日程度のタイムラグがあるため、タイミングには注意が必要です。
一定の利益が出たら引き出す
運用益が5~10%程度出ていれば、一旦ポイントを引き出すことをおすすめします。株価変動リスクを避けつつ、ある程度の利益確定ができます。
ただし、運用期間に関わらずマイナス運用の場合は、引き出すタイミングを慎重に検討する必要があります。
少額からスタートする
アクティブコースは高リスク高リターンの投資スタイルです。そのため、初めは少額からスタートし、慣れてきたら徐々に運用額を増やすのが賢明でしょう。
100ポイントから始められるため、リスクを抑えながら投資の疑似体験ができるのが魅力的です。
アクティブコースとバランスコースの比較
アクティブコースの対となるのが、バランスコースです。両者の違いを理解しておくことが重要です。
バランスコースの概要
バランスコースは、債券重視の安定運用を目指すコースです。楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)の基準価額の値動きを原則反映して運用ポイント数が増減します。
株式30%、債券70%の配分により、アクティブコースに比べて値動きが小さくなる傾向にあります。したがって、リスクは低いものの、期待リターンも低くなります。
過去の実績比較
過去1年間の実績を見ると、アクティブコースは2.2%増加したのに対し、バランスコースは2.2%減少しています。株式市場の不調により、アクティブコースの伸びは限定的でしたが、プラスを維持できました。一方、バランスコースは株式市場と債券市場の両方が振るわず、マイナス運用となりました。
長期的に見ると、アクティブコースの方がバランスコースよりも高いリターンが期待できますが、リスクも高くなります。投資家の目的やリスク許容度に合わせて、2つのコースを使い分けることが賢明でしょう。
アクティブコースとアクティブ投資の違い
アクティブコースは名前こそ「アクティブ」ですが、実際の「アクティブ投資」とは異なる点があります。
アクティブ投資の特徴
アクティブ投資とは、指数に連動するのではなく、ファンドマネージャーが自ら調査し、有望な銘柄を選んで投資する運用スタイルです。銘柄選択の裁量が大きいため、指数を上回る超過収益を狙えます。
一方で、ファンドマネージャーの手数料が高く、必ずしも指数を上回る成績が得られるとは限りません。したがって、インデックス投資(指数連動型投資)に比べてリスクが高くなります。
アクティブコースとの違い
アクティブコースは、あくまで楽天が設定した投資信託の基準価額に連動するだけです。ファンドマネージャーによる能動的な運用は行われていません。
つまり、アクティブコースは「アクティブ投資」ではなく、株式と債券の割合を変えた指数連動型の投資と言えます。名称はアクティブですが、実態はインデックス投資に近い仕組みと理解できます。
まとめ
楽天ポイント運用のアクティブコースは、潜在的に高いリターンが期待できる一方で、株価変動リスクも高い投資スタイルです。長期的な資産形成には向いていませんが、投資の疑似体験をするには適したサービスと言えます。
アクティブコースを有効活用するには、株価が低い時にポイントを追加し、一定の利益が出たら引き出すことが重要です。また、初めは少額からスタートし、慣れてきたら徐々に運用額を増やすのがよいでしょう。
リスクとリターンのバランスを考慮し、投資家の目的やリスク許容度に合わせて、アクティブコースとバランスコースを使い分けることをおすすめします。楽天ポイント運用は手軽に投資体験ができる魅力的なサービスですが、本格的な投資とは異なることを理解した上で活用しましょう。
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